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コラム

2025-12-28

珪藻土塗り壁の調湿消臭効果で快適な空間へ

日々の暮らしの中で、住まいの空気質や快適さは、私たちの心身の健康に大きく影響します。
特に壁材は、目に見える空間の大部分を占め、その素材が持つ特性によって、室内の湿度や気になる臭い、さらには空間の雰囲気まで左右されるものです。
自然素材の壁材として注目される珪藻土は、その優れた機能性と意匠性から多くの支持を集めています。
今回は、珪藻土塗り壁がもたらす様々な恩恵を紐解きながら、古くから親しまれる漆喰との比較を通じて、あなたの理想とする住まいづくりに役立つ情報をお届けします。

珪藻土塗り壁の基本的な魅力とは

調湿効果で一年中快適な室内環境を作る

珪藻土塗り壁の最も代表的な魅力として挙げられるのが、その優れた調湿性能です。
珪藻土は、その生成過程で形成される無数の微細な孔(マイクロポア)が特徴的な多孔質構造をしており、この孔がスポンジのように空気中の水分を吸収・放出する働きを担います。
例えば、夏場の湿度が高い時期には、室内にこもった湿気を珪藻土が吸い込むことで、ジメジメとした不快感を和らげ、さらには結露の発生を抑制する効果も期待できます。
一方で、冬場に空気が乾燥する時期には、壁に吸収された水分をゆっくりと放出し、室内の過度な乾燥を防ぎ、皮膚や喉の乾燥、静電気の発生などを軽減しながら、一年を通して快適な湿度バランスを保つのに貢献します。

消臭効果で生活臭を軽減し空気をきれいにする

珪藻土の多孔質構造は、調湿効果だけでなく、空気中に漂う様々な臭いの分子を吸着する消臭効果にも優れています。
キッチンから発生する調理臭、トイレのアンモニア臭、ペットの体臭や排泄臭、さらにはタバコや部屋干しによる生乾きの臭いなど、日常生活で発生する不快な臭いの原因物質を珪藻土が吸着することで、室内の空気をリフレッシュさせ、清潔で快適な空間を維持する助けとなります。
さらに、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物(VOC)を吸着・分解する性質も持つため、シックハウス症候群の原因となる有害物質の低減にも寄与し、より健康的な室内環境づくりに貢献します。

独特の風合いと質感で空間をおしゃれに演出する

珪藻土塗り壁は、その機能性だけでなく、視覚的にも空間に豊かな表情を与えます。
珪藻土ならではのマットで落ち着いた質感は、光の当たり方によって繊細な陰影を生み出し、温かみや安らぎを感じさせる空間を演出します。
塗り方によって、コテ跡を活かしたラフな表情や、繊細で滑らかな仕上げなど、多様なテクスチャーを表現することが可能であり、和風、モダン、ナチュラル、北欧風など、様々なインテリアスタイルに調和します。
単なる壁材としてだけでなく、空間のデザイン性を高める意匠材としても、珪藻土は高い価値を発揮します。

珪藻土壁と漆喰壁生活の悩みに強い壁

結露対策なら珪藻土の吸放湿性能が効果的

結露は、室内の暖かい湿った空気が冷たい壁などに触れることで水滴となる現象ですが、特に断熱性の低い住宅や、結露しやすい浴室・キッチン周り、寝室などで発生しやすく、カビの発生や建材の劣化、不快感の原因となります。
珪藻土壁は、その高い吸放湿性能によって、壁表面の湿度を一定に保とうとする働きがあるため、結露の原因となる過剰な水蒸気を吸収し、壁表面に水滴が付着するのを効果的に抑制します。
漆喰壁も調湿性を持っていますが、一般的に珪藻土の方がより多くの水分を吸放湿する能力に優れているとされており、結露対策を重視する場合には、珪藻土壁がより有効な選択肢となり得ます。

ペットの臭い軽減には珪藻土の消臭機能が役立つ

ペットと共に暮らす住まいでは、体臭や排泄物、ケージ周りなどに特有の臭いが気になることがあります。
珪藻土壁は、その微細な孔が臭いの分子を吸着する効果に優れているため、これらのペット臭を軽減し、室内の空気を清潔に保つのに役立ちます。
特に、ペットが直接壁に触れる機会が多い場所や、臭いがこもりやすい場所への施工は、その効果を実感しやすいでしょう。
漆喰壁にも消臭効果はありますが、珪藻土はアミン類(アンモニア臭など)や硫化水素といった、ペット臭の主成分とされる物質の吸着能力が高い傾向があるため、ペットのいるご家庭では珪藻土壁の採用がおすすめです。

耐久性やメンテナンス性を考慮するなら漆喰も選択肢

珪藻土壁は優れた機能性を持つ一方で、その多孔質な構造ゆえに、耐水性や衝撃に対する強度が漆喰壁に比べて劣る場合があります。
例えば、水がかかるとシミになりやすかったり、子供が壁に落書きしたり、家具が強く当たったりすると、傷がつきやすいといった側面が考えられます。
これに対し、漆喰壁は、主成分である消石灰が空気中の二酸化炭素と反応して固まることで、硬く緻密な塗膜を形成するため、一般的に珪藻土よりも強度が高く、耐水性や耐久性に優れています。
また、表面が比較的滑らかで汚れも拭き取りやすいため、メンテナンスのしやすさも漆喰の利点と言えます。
これらの点を考慮すると、特に小さなお子さんがいるご家庭や、耐久性・メンテナンス性を優先したい場合には、漆喰壁も有力な選択肢となります。

まとめ

珪藻土塗り壁は、その微細な孔構造がもたらす優れた調湿・消臭効果により、一年を通して快適で健やかな室内環境を実現する素材です。
特に、結露の抑制やペットなどの生活臭軽減といった具体的な生活シーンにおいて、その効果は顕著に現れます。
また、独特の温かみのある風合いは、空間を洗練されたおしゃれな雰囲気に演出してくれるでしょう。
一方で、耐久性やメンテナンス性を重視する場合は漆喰も有力な選択肢となります。
本記事で解説した珪藻土の特性と漆喰との比較を通じて、ご自身のライフスタイルや住まいの悩みに最適な壁材選びの一助となれば幸いです。

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